電話する 応募◦お問い合わせ インスタグラム
MENU

INTERVIEW

スタッフインタビュー

SNSや特化型じゃない――美容師を長く続けるために、COVER HAIRが大切にしていること

SNSや特化型スキルが注目され、トレンドのスピード感もとどまることを知らない時代に、ちょっとした疲れを感じている美容師さんも多いかもしれません。

埼玉県を中心に店舗展開を行うCOVER HAIRは、トレンドからベーシックまで妥協のない技術を培うことで、美容師を長く続けられる環境を提供しています。COVER HAIRのジェネラルディレクターを務める千原一輝さんもCOVER HAIRで長年美容師を続けている一人です。千原さんが自らの経験をもとに語る、技術力と人間力、そして組織として大切にしている考え方とは? SNS頼みや特化型技術にはとどまらない、本当に求められる美容師として働き続けるために必要なことについて伺いました。


8社を転々としたアシスタント時代、代表・谷本一典との出会いがすべてを変えた

美容師になってすぐの頃、私は都内のいろんなサロンを渡り歩いていました。アシスタント時代の4年間で7〜8社は辞めたと思います。当時の私は「自分が一番できる」と思い込んでいて、そんなに仕事ができるわけでもない先輩アシスタントなどに命令されるのがすごく嫌だったんですよ。やる気に満ちすぎていて、周りに「もっとできるでしょう」と強要する気持ちも大きかった。自分ではわがままなつもりはなかったけど、今振り返るとかなり厄介な存在だったんじゃないかなと思います(笑)。

そんな私にとって、COVER HAIRの代表である谷本(一典)との出会いがすべてを変える大きな転機でした。谷本は、「一人で引っ張るんじゃなくて、みんなで力を合わせていくことが大事だよ」と教えてくれたんです。それまで「なんでできない人に指示されなきゃいけないの?」なんて思っていた私にとって、その考え方は衝撃でした。でも、不思議とすんなり入ってきたんです。反発もたくさんしまし、叱られることもありましたが、谷本という人が大好きでしたし尊敬していたので、この人についていったらいいんだろうな、と思いました。

でもそのサロンも結局辞めて、一度は美容師を離れてアルバイト生活に。浦和のサッカーイベントの設営や案内なんかをしていました。そんな時に声をかけてくれたのも谷本でした。「新しいお店出すから来ない?」と誘ってもらって、バイト生活は結局1〜2カ月ほどで終わりを迎えました。

ただそのとき私はまだスタイリストとしてちゃんとデビューしていなかったので、他の大型サロンで修行をして、スタイリストになったんです。当時は、“THE体育会系”の美容業界だったので、毎日朝から終電まで練習していましたね。今でも池袋駅発の終電が0時6分だったことを覚えていますよ(笑)。スタイリストになってからも同じように練習を続けて、そのサロンではトップスタイリストになり、その後、COVER HAIRに入社しました。


COVER HAIRで学んだ「人としての土台」があるから、スタッフも穏やかでいられる

COVER HAIRでスタイリスト生活をスタートしたものの、売れっ子にはなかなかなれなくて。他の美容師さんと比べると遅咲きでしたね。それでも、徐々に売上も上がり、28歳で北浦和店の副店長、31歳で川口店の店長になり、美容師歴19年目となる今はマネージャーとしてグループ全店舗の運営に関わるようになりました。

COVER HAIRでは“9大原則”という考え方を大切にしています。健康、良心、謙虚、誠実、感謝、思いやり、成長、進化、恩(9つです。技術はあって当然として、そのうえで、こうしたマインドが整っていることによって、長く美容師が続けられるというわけです。

COVER HAIRに戻ってきて良かったことは、「人に出会えたこと」。いい仲間に巡り会えましたし、谷本からは、美容師としての技術だけじゃなく、人として大切なことをたくさん学ばせてもらいました。先にお話しした“9大原則”のほかに、谷本から常に言われる「与える人間であること」は、今でも私のベースになっています。

今、自分のように後輩がいる立場になると、技術を教えるのにも、技術そのものに加えて、自分の時間を割くことも必要になってきます。それを含めて与える、ということなんですよね。

COVER HAIRはマンツーマンではなく、スタッフが協力して施術するスタイルです。だからこそ、助け合う風土が根付いています。アシスタントも先輩から与えられるのが当然という姿勢ではなくて、感謝や誠実さを持って応えていますよ。それは、お客さまに対しても同じです。

こういう社風だからなのか、忙しいときにもイライラしたり声を荒げたりするスタッフって、うちには本当にいないんですよ。中途で入ったスタッフは、そういう空気に最初は驚くみたいですね(笑)。でも、そういった空気があるからこそ長く働けるんだと思います。


SNSや特化型の技術に頼らない――トレンドも技術も、学び続けられる場所

COVER HAIRは、毎年SS、AWの2回、ヘアのトレンドをカタログ形式にして社内やお客さまに発信しています。これは代表の谷本をはじめとしたクリエイティブのチームが作成するのですが、ヘアだけじゃなくファッションやメイクも含めたトータル提案を重視しています。トレンドヘアの発信をしているサロンはたくさんありますが、ファッションやメイクまで提案するのは珍しいかもしれません。これは、美容師はお客さまのライフスタイル全体に寄り添ってヘアデザインをすることが求められるからです。トレンドになったスタイルは代表や店舗ごとの講習会でちゃんと勉強することもできます。

COVER HAIRは埼玉の地域密着型サロンではありますが、提供している技術は都内と変わりません。トレンドヘアはもちろん、お子さまから年配の方まで幅広く対応できるオールラウンドな力が必要だからこそ、ベーシックを大切にしつつ、少し前のスタイルや最先端のトレンドも学び続けます。

学ぶ環境でいうと、アカデミーの存在も大きいですね。例えば、アシスタントの場合は3年目までは月に一度アカデミーがあり、営業日を使って学べる仕組みがあります。もちろん、アシスタントだけでなく、スタイリストも参加できます。教える立場になったときに「伝えられない」ということがないように、学び直しをするスタッフも増えています。

メイクや撮影にも関われるのはもちろん、月の休みの日数を自分で決められる……など、福利厚生面もいいところはたくさんあるのですが、とにかくCOVER HAIRには美容師を長く続けられる環境があります。SNS集客や技術特化型のサロンワークのあり方にはない、穏やかに、でも着実に成長していけるチームがここにはあるんです。

 

私自身がこの環境に出会えて、変われたように。これからも、そんな出会いをスタッフたちに届けていきたいと思っています。

プロフィール
COVER HAIR グループ ジェネラルマネージャー・全店統括運営リーダー
千原 一輝(ちはら かずき)
資生堂美容専門学校卒業。新宿、代官山など首都圏数店舗の経験を経て、COVER HAIRに入社。ナチュラルな似合わせスタイルを得意とし、顧客からの熱い支持を集める一方、教育担当者として早期教育に尽力している。

https://www.qjnavi.jp/special/pr/704315_chihara/ 2025.5.25 掲載記事